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ポケットに入るインターネット、モバイルルーターD25HW


2009年11月30日 23:54 | トラックバック(0)
 ちょっと前までユビキタスという言葉をよく聞いたが、最近は世間も飽きたのかすっかり聞かなくなった。一部には「もう達成されたからだ」という人もいるが、全然違うと私は思う。確かに、コンピューターはどこにでもあり手軽に利用できるようになったが(ニンテンドーDSiだってWebブラウジングができる立派なネット端末だ)、肝心のネットインフラはそこまで整備されていない。家庭には光ファイバーのような高速回線が入り込んできて安く利用できるようになったが、一歩外に出ればネットに繋ぐのはそう簡単ではない。アメリカのような公衆無線LAN大国と違い、日本ではモバイルというと専ら携帯電話方面の話になってしまい、コストもかかるし知識もそれなりに要るからだ。

 それでも何とか外出先で様々なデジタル機器を簡単にネット接続したい、というニーズは多くの人が持っていた。イーモバイルやDoCoMoのデータ通信カードがあればPCはネットに繋げるようになるが、携帯用ゲーム機は繋げない。最近は無線LAN対応のデジカメがあって撮った写真をすぐアップできたりもするが、データ通信カードはデジカメには入らない。iPhone3GSをちょっと改造してモデムとして使い、ネット接続するテザリングという手法もあるが、これはこれで相当な知識が必要だしグレーな部分もあるため、誰でもできるものではなかった。

 そんな中、マニアはモバイルルーターに注目してきた。これはデータ通信カードが入る小型の無線LANルーターで、PCやゲーム機とは無線LANで繋ぐ。ルーターから先は3Gの電波でネット接続するわけだ。だが、これまでのモバイルルーターはどれもそこそこ大きく、カバンに入れて毎日持ち歩くには結構キツい。他にも電池が持たないとか発熱がかなりあるなど悩ましい点が多く、完全な解決策ではなかった。

D25.jpg
 だがイーモバイルから、ついにというかとうとうというか、D25HWという超小型のモバイルルーターが登場した。私も発売日直後に飛びついて買った口だ。これはその名を「ポケットWi-Fi」というだけあって、電池込みで80gと非常に軽い。写真のようにカイロみたいな形をしており、手の中に入ってしまうサイズで、胸ポケットに入れて外出しても全く痛痒を感じない。これ自体がデータ通信カード+無線LANルーターという構造になっており、機器は5台まで同時接続できる。ドライバーを入れるわけではなくただ無線LANに繋がればいいので、MacでもWindowsでもPSPでもニンテンドーDSiでもお構いなしに繋げる。外での友達数人との通信対戦も、ネット回線のない会議室でのPCを複数使ったプレゼンでも、とにかくこれ1つ持っていればOKなのだ。

 バッテリーの容量は1500mAhで、連続通信時間は公称4時間。まだ私もそこまで使い込んでいないが、そこそこ持つ気はする。話半分としてもこのサイズで2時間ネット接続できれば十分だと思う。回線はイーモバイルの一般的なもので、速度は下り最大7.2Mbps。もちろん実際にはそんな速度は出ないが、出先でWebブラウジングしていて遅いと感じることはないし、そもそも使い方から言って速度自体はさほど必要としない代物だ。機器との接続は簡単。電源を入れてから20秒ほどでネット接続できるようになるが、PCやゲーム機の方からは「D25HW....」という名の接続先を選んで5桁のWEPキーを入力するだけ。これも大抵の機器では一度入れておけば設定を覚えているので、次から何度もWEPキーを入れる必要はない。

 これを持っていると、何というか「自分の周りにインターネットがついて来ている」感覚で、しかもPCだけでなく様々な機器から繋げるので非常に便利だ。ただ一つの問題は、これがあると今までネット接続が障害で買えずにいた他のグッズも買ってしまうことだ。私は「回線が確保できたのだからこれでiPhoneと同じことになる」と考え、iPod touchを買ってしまった。のみならず、「せっかく回線があるんだから薄くて軽いモバイルPCもなければ勿体ないだろう」と、ついにVAIO Xにまで手を出してしまいそうだ。そういう意味では小さいくせに非常に危険な代物である。ん? 消費拡大、景気回復のためには大変良い商品ということになるのかな(笑)。(秋葉好夫)

アラサーに人気のダークカラー系生活家電


2009年11月24日 00:44 | トラックバック(0)
 近年、カラーバリエーションが豊富になっている家電ですが、「白物家電」という言葉をあげるまでもなく、やはり真っ先に思い浮かべる筐体カラーは白でしょう。ところがパナソニックがアラサー男女(一人暮らし、有職者)を対象に実施した調査によれば、自宅の生活家電を「落ち着いたブランやダークグレー、黒などのダーク系」で統一したいという人が35.0%にのぼるそうです。一方、「さわやかな白やクリーム色などのホワイト系」で統一したいという人は36.0%。「ダークカラー派」と「ホワイト派」はほぼ同数という結果になっています。今後こうした傾向が顕著になれば、家電売り場に並ぶ商品がダークカラー中心になっていくこともあるかもしれません。

 ところで、 実際にダークカラー系で統一している人と今後ダークカラー系で統一したいと回答した人に対してその理由を尋ねた結果によると、理由の上位3つは「シンプルだから」(47.8%)、「スタイリッシュだから」(46.5%)、「汚れが目立たないから」(31.8%)。汚れが目立たないのが良いという回答には、この世代で忙しく働いている人にはなかなか家事を完璧にこなす余裕がないという事情も透けて見える気がします。ちなみに同調査では、仕事がある日に家事をするかどうか、家事をすることが多い時間帯はいつかも尋ねていますが、8割以上の人が「仕事がある日に家事をする」と答え、そのうちの半数以上が「仕事がある日の家事は21〜24時」と回答。汚れが目立たないカラーなのはもちろん、夜に稼働させても気にならない静音性や、家事にかかる時間や物理的な手間がより減らせることも必要そうです。(千葉はるか)
(注)パナソニックアプライアンス・ウェルネスマーケティング本部が2009年10月に実施した調査のリリースより。調査対象は1都3県にすむ25〜34歳の有職者男女。調査人数400人。

リコー、レンズユニット交換式のこだわりデジカメGXR発表


2009年11月20日 20:33 | トラックバック(0)
 ここの所、業界仲間と会うと出るのはこのデジカメの話。「面白いよね、あの発想」「こんな方法があるのかと発表を見てびっくりした。で、秋葉さんは買うの?」と皆興味津々といった所だ。何の話かって? リコーが発表したレンズユニット交換式のハイエンド・コンパクトデジカメ、GXRの話です(発売は12月上旬)。

GXR.jpg
 一眼レフを筆頭に、レンズ交換ができるデジカメは交換レンズさえ沢山持っていれば表現の幅は広がる。ただし、交換するのはレンズだけなのでそのレンズと撮像素子の組み合わせが常に最適とは限らない。また、最初期に比べればだいぶマシになったが、レンズ交換に伴って本体内にゴミが入り、撮像素子に付いて画質に悪影響を与えるという問題も根本的な解決には至っていない。そこでリコーはなんと、レンズと撮像素子を一体化、更に画像処理エンジンまでセットにしたユニットを作り、それを交換できる仕組みを考えたのだ。これなら常にレンズと撮像素子の高い水準でのマッチングが図れ、ゴミ問題も解決というわけだ。GXRというのは実はそのボディ部分の名前で、グリップとシャッターとバッテリーと液晶で構成されており、これだけ買っても写真は撮れない。

 またフォーサーズ規格を中心に、一眼レフではないがレンズ交換はできる「デジタル一眼」が流行っている。これはこれで面白いのだが、レフレックス機構を除いてもやはりそれなりの大きさ・重さはある。一方、GXRはこれほどこだわってはいてもコンパクトデジカメなので、「レンズ交換のできるデジカメとしては世界最小・最軽量」になるのだ。マグネシウム合金を採用したGXR本体だけならたったの160g。バッテリーなど付属品を入れると226gになるが、今回発表された軽い方のレンズユニットを付ければ全体でも387g。PanasonicのGF1もボディだけなら285gだが、薄いパンケーキレンズを付けても全体では442gになってしまう。撮像素子やレンズが露出していないため、ユニットをそのまま撮影バッグに入れられることも考えれば、手軽なのはGXRの方だといえそうだ。

 GXRそのものは箱形の質実剛健なデザインで、ユニットを買い揃えて長く使っていく場合にも飽きが来ない感じだ。内蔵ストロボもある。液晶は3.0型で92万ドットと、大きく見やすい上に高精細。だが外部ストロボを始めオプション類もわんさか発売されているため、好みで液晶ビューファインダーを買って付けることもできる。この辺はマニア心をくすぐる仕掛けだ。メモリーカードはSD/SDHCで、内蔵メモリーも約86MBあるのでいざという時に十数カットは撮れそうだ。価格はヨドバシ特価4万9800円。撮像素子や画像処理エンジンがない分、ボディ本体の価格としては安くなっている。

 レンズユニットは2種類発表された。1つが単焦点のGR LENS A12 50mm F2.5 MACRO(以下A12、写真中央)、もう1つがズームレンズのRICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VC(以下S10、写真右)。A12は35mm換算で50mmという標準レンズで、F2.5と明るい上、撮像素子がかなり大きいAPS-Cサイズ、1230万画素のCMOSになっている。同じ焦点距離でも撮像素子のサイズが大きいほどボケ味は大きくなり、A12もそれを一つの売りにしている。実際、同社サイトで作例を見ると感動するくらいボケ味が綺麗だ。価格は同7万4800円と少々するが、それだけの価値はある画質だと感じる。コンパクトデジカメでAPS-Cサイズの大きなセンサーを積んだのはシグマのDP1、DP2位で、後は来春出てくるライカのX1程度だが、どれもレンズ交換はできず、X1の価格は20万円前後ということを考えてもGXR+A12(同15万4600円)には優位性が感じられる。また、このボケ味を活かして1280×720のハイビジョン動画を録ることもできるので、「一眼で背景のボケた動画を録りたいが、余りにも重くて」という人にもお勧めできそうだ。

 もう1つのS10は広角24mmから始まる光学3倍ズームで、72mmという中望遠まで伸びているので風景からポートレートまで使いやすい。撮像素子は1/1.7型のCCDでA12よりは小さいが、一般的なコンパクトデジカメの中では大きめの部類。ヨドバシ特価3万9800円と比較的手頃な価格でもあり、S10から始めるというのもアリだろう。こちらはA12にもないCCDシフト式の光学手ぶれ補正を搭載しているため、常用レンズとしてはより使いやすいわけだ。

 なお、来年の初夏には300mm位の望遠レンズユニットや高速CMOSセンサーを搭載したユニットが出るようだが、面白いのは「非カメラのユニットも検討中」ということ。即ちGXRをプロジェクターにするユニット、HDDを入れて外部ストレージにするユニット、小型プリンターユニット(!)などだ。サードパーティーの参入も拒まないということなので、一風変わった非カメラユニットや割安なレンズユニットが買えるようになるかも知れない。もっとも一時期シグマのDP2が欲しかった私としては、それらが一切なくとも、単純なAPS-Cコンパクトデジカメとだけ考えても魅力がある。というか、書いていたら次第に欲しくなってきた。結局毎回これですね(笑)。(秋葉好夫)

繰り返し使用回数をアップした新「eneloop」が発売に


2009年11月15日 06:03 | トラックバック(0)
 ニッケル水素電池の「自己放電しやすい」という特性を克服し、ヒット商品となった三洋電機の「eneloop」。充放電を繰り返しても劣化しにくいのも特徴の一つで、これまでは1000回繰り返して使えるとうたっていましたが、11月14日に繰り返し使用回数をなんと1500回にまでアップした商品が発売されました。

neweneloop.jpg 充電池は充電と放電を繰り返す際、その度ごとに中身を"元の状態"に戻すわけですが、完全に元通りになるわけではなく、少しずつ使われている素材の構造が変化してダメージが累積します。繰り返し使える回数を増やすためには、それだけ素材の耐久性を高めなければならないわけです。eneloopは独自の素材「超格子合金」によって1000回という繰り返し使用回数を実現していましたが、新しいeneloopはさらにこれを改良した「高耐久超格子合金」を使用しているとのこと。さらに製法や構造も進化させた結果、繰り返し使用回数は1500回まで増え、それに伴って1回あたりの使用コストも約4円から2.5円へとダウンしています。

 私は電池の消耗が激しいICレコーダー用にeneloopを愛用しはじめてから、かれこれ3年近く経ちます。しょっちゅう充電していますが今のところまだ十分に使えており、「1000回繰り返しOK」のありがたさを実感。これが1500回もOKとなると、たまに電池を替える程度の使用なら、そう劣化を感じることなくかなり長期にわたって使えるのではないかと思います。というわけで、早速、新eneloopを購入しました。これを劣化するまで使いつくして処分するころ、一体何歳になっていることやら......。(千葉はるか)

ヤマハ、TENORI-ONにオレンジLEDの入門機を投入


2009年11月13日 23:55 | トラックバック(0)
 ヤマハに「TENORI-ON」という電子楽器がある。正方形の画板みたいな筐体に、縦に16個、横に16個のLEDボタンが並んでいて、楽器というより電子お絵書き機かPCの新しい入力インターフェイスのように見える。だがこのボタンを次々押したりなぞったりすることで、これまでにない音楽が演奏できるというものだ。ボタンは垂直方向が音階、水平方向が時間を表している。1音ずつ積み重ねてテクノのような普通の曲も演奏できるが、音楽的素養のない人がフィーリングで操作しても、環境音楽のようなループがそれなりに作れてしまう不思議な楽器なのだ。

TNRO.jpg
 実際どんな風に演奏するのかはTENORI-ON公式サイト(http://www.yamaha.co.jp/tenori-on/)の動画で確かめて欲しいが、ボタンを押すとLEDが生き物のようにふわふわと光って、目で見ているだけでも楽しい。それもそのはず、これはメディアアーティストとして国際的に活躍している岩井俊雄氏とヤマハのコラボレーションでできたもので、これ自体が芸術作品のようなものなのだ。実際ニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションに選ばれるなど、数多くの賞も受賞している。

 このTENORI-ON、世界中で売れているみたいだし何か面白いことができそうなので買ってみたいが、いかんせんちょっと高くて......という人が多かったのではないか。08年5月に出た1号機のTNR-Wは同社のWEBSHOPでのみの販売だが、価格は12万1000円と少々するからだ。そんな中、多少パーツを変えてスペックダウンしたが、手の届きやすい価格になった2号機が出た。それが写真の「TNR-O」で、価格はオープン。12/1から全国の楽器店等で発売されるが、想定市場価格は7万円前後と、これなら私でも買えそうな感じだ。

 変わったのはまずLED。1号機は白色LEDだったのがオレンジ色になった。また、演奏者だけでなく観客にも光の動きが見えるよう、裏面にもLEDが並んでいたのが、表面だけに変更された。シャープなイメージのマグネシウム合金製のフレームもプラスチックになり、単3電池でも動作したのがACアダプターのみになるなど、様々な点が変わっている。パフォーマンスのツールとして考えると裏面のLEDがなくなったのは残念だし、楽器として考えると電池で好きなように動かして演奏できなくなったのも残念。だが、何より「これなら始められる」という価格になったのは有難いし、プラスチック化で重量が700gから610gに減っているなどの良さもあるのだ。

 演奏にはシーケンサーのように音をプリセットして積み重ね、曲を作っていくモードから、ボタンの押し方によって様々な演奏が行えるモードなど、6つのモードがある。音的には253種の音色を搭載しているが、サンプラーのように自分でサンプリングした音を鳴らすことも可能。更にはシーケンサー機能もあるので、自分の演奏データを記録して再生したり、他のMIDI楽器と連動して鳴らしたりすることもできる。変わった代物に見えるがやはり基本的には「楽器」、それもかなり本格的な楽器なのだ。(秋葉好夫)

業界最軽量のカラー液晶電子辞書がキヤノンから


2009年11月 9日 00:27 | トラックバック(0)
 皆さんは電子辞書をお使いですか? 09年の国内電子辞書市場は、出荷台数が約217万台、メーカー出荷金額では約369億円にもなるそうで(キヤノンMJ調べ)、いまやかなり多くの人が使っていると思われる。私も仕事柄、机の脇に置いて常用している。買う時は「やっぱり物を書くならコンテンツ数が多い方がいいだろう」と思い、総合型で100コンテンツを誇る重厚長大モデルを選んだ。確か4万円ほどしたはずだ。ところが実際に使ってみると、本当によく使うのは広辞苑系の日本語辞書と英和/和英辞書くらいで、たまに漢和辞書の出番がある程度。一方、液晶(白黒)はちょっと暗めで、それまで使っていたシャープの製品が明るく見やすかったので、最近では「コンテンツ数にひかれて一寸もったいない買い物をしたかな......」という気がしている。画面が明るく軽量コンパクトで、よく使う辞書だけが入っている安い電子辞書を使い倒すのも一つの見識だと思うわけです、この頃では。

S501E.jpg
 そんな中、キヤノンからカラー液晶を搭載した国内のIC型電子辞書で最軽量、というモデルが3機種登場した。英語特化タイプと総合タイプがあるが、ここでは総合タイプの2機種を紹介する。黒ボディでキーボードがパソコンと同じQWERTY配列なのが写真のwordtank S501E。銀ボディで50音配列なのがwordtank S501J。見た目がすっきりしていて使いやすそうなのはキーの数の少ないS501Eの方だ。発売は11/13、価格はオープンだが、想定市場価格はいずれも1万円前後。デフレの世の中とはいえこれは魅力的な値段である。

 肝心の重さだが、S501Eは117g、S501Jは114g。タマゴ1個が50g前後なので、せいぜいタマゴ2個分でしかない。私の電子辞書は330g以上あるため(タマゴ半ケース以上!?)、かなり違うといえる。またストレートタイプなので、私のように机の脇に置いて常時使う人にはいちいち開く必要がなく、機動的だ。持ち歩く学生さんはカバンの中で液晶が割れないようケースに入れる必要がありそうだが、本体の厚さは16.3mmしかないので、携帯性は高い。

 そしてこの2機種、いいなと思うのはやはりカラー液晶。サイズは2.4型と小さいが、同社サイトで画面表示の例を見ると、見出しは赤、解説文は黒、丸数字は水色、注意マークは紺......と要素別に色分けされており、一目で頭に入りやすい。また、気になる言葉にカラーで"マーカーを引き"、その部分を隠して言葉を覚えるといった使い方もできる。4万円の重量級電子辞書でも黄色のマーカーだけは引けないので、これは本機の圧勝だ。最近はフルカラー液晶を搭載してワンセグが見られる電子辞書もあるが、そこまでする必要があるかは正直疑問。一方、辞書の本質的な部分にカラーを活かしている本機は高く評価できる。ただ、キーは小さくてやや押しにくそう。そこは慣れが必要か。

 最後に辞書数だが、これはさすがに16と少ない。だが、その構成は25万語収録の「スーパー大辞林 3.0」を筆頭に、「ウィズダム英和辞典」「ウィズダム和英辞典 第2版」「学研監修 漢字辞典」「用例でわかるカタカナ新語辞典」「百科事典 マイペディア」......と、この辺までで多くの人の基本的ニーズを満たしてしまうのだ。私のような半端な物書きは、恐らく1万円の本機だけで仕事ができてしまうと思う。本当に、まだ持ってない人に申し上げたいのは、「コンテンツ数だけで決めるともったいない思いをしますよ」ということであります。(秋葉好夫)

25GBの転送が70秒で! 超高速、USB3.0機器が登場


2009年11月 5日 23:54 | トラックバック(0)
 USB3.0規格に則った製品が続々登場してきた。世界初は恐らく10/7に発表されたバッファローのUSB3.0外付けHDDとインターフェイスカードだろう(発売は10月下旬)。消費者向けの商品としては2009年遅くか、2010年になって登場すると言われていたが、比較的早かったなという印象だ。今回は11月中旬に発売されるアイ・オー・データ機器の製品を取り上げるが、これからしばらくはUSB3.0製品ラッシュが続く筈だ。また、来年になれば国産大手メーカーPCも競ってUSB3.0端子を搭載して来るだろう。

exc.jpg
 さてこのUSB3.0は、2000年に登場したUSB2.0の後継規格だ。2.0の転送速度が理論値480Mbpsであるのに対し、3.0では5Gbpsと10倍以上になっている。この結果、1層のBlu-ray Disc1枚分(25GB)のファイルを転送するのに、2.0では13.9分かかっていたのが3.0では70秒で済むと言われている。何をするにも14分待つのは苦痛だが、1分強なら大したことはない。ちなみにUSB1.0/1.1の転送速度はわずか12Mbpsなので、同じファイルを転送したら9.3時間かかる計算になる。9時間の作業が70秒で終わると考えると、技術の進歩は凄いと思われてならない。ちなみにUSB端子の内側には4本の線が見えるが、3.0では奥の方にもう5本の線が追加されている。3.0は2.0の上位互換で、3.0機器に繋いだ時には奥の方の3.0の信号線が使われ、2.0機器に繋いだ時には手前の(従来の2.0の)信号線が使われる仕組み。つまり3.0の端子に2.0の外付けHDDを繋いだ場合も、速くはならないがUSB「2.0」接続として問題なく動作するのだ。

 アイ・オー・データ機器は今回、主にノートPCのExpressCard/34スロットに挿すUSB3-EXC(写真)、デスクトップPCのPCI Expressスロットに挿すUSB3-PEXの2種類のインターフェイスカードを出してきた。価格は前者が8500円、後者が6300円だ。これらがあれば買ったPCにUSB2.0端子しかなくても、3.0対応機器を繋いで高速転送の恩恵を受けられる。ノートPCでExpressCardスロットを持つものは意外に少ないのと、対応OSがWindows 7、Vista、XPとなっておりMacで使えないのは残念な点だ。

 なお、お分かりだと思うが端子だけが3.0になってもあまり意味はない。高速転送のメリットが生じるのは機器の方も3.0対応の場合のみ。そこでアイ・オーは3.0対応の外付けHDD、HDJ-UTシリーズも同時に発表しており、価格は1TBモデルが2万1000円、1.5TBモデルが2万5300円。これらと前述のインターフェイスカードを組み合わせて使った場合、同社の調べではUSB2.0接続時に比べ3.6倍も速くなったという。数値が2倍違えば体感ではっきり分かるので、3.6倍なら確実に「買って良かった」感があるだろう。もっともこれは実測値38.6MB/sが139.3MB/sになったという話なので、ビットとバイトの換算をしてもやはり理論値とは大分隔たりがあると言わざるを得ない(5分の1くらいか?)。

 しかしまぁこの辺は今後のチューニング次第でどんどん速度向上していくのが常識。今はただUSB3.0がとうとう消費者の手元にやってきたこと、それが予想より早かったことを喜んでいればいい。(秋葉好夫)

任天堂、画面サイズを4.2型に拡大したDSi LLを発売


2009年11月 2日 01:01 | トラックバック(0)
 私はあんまり目が良くない。近視で乱視で、その上最近では老眼も進んできた。近視だけだった頃は手近に持って来れば物が見えたが、老眼になると逆にある程度遠ざけないと見えない。その時、字が小さいと本当に何が書いてあるんだか分からないので、本でも雑誌でも多少字が大きいと嬉しいのだ。はい、何が言いたいのか分かりましたね、今日はニンテンドーDSi LL発売の話です。

DSI_LL.jpg
 任天堂は11/22に、DSiの液晶を4.2型に拡大したニンテンドーDSi LLを発売する。これは本当にLLサイズのDSiといった内容で、特に新しいデバイスが加わったりはしておらず、見た目はまんまDSiの相似形。DSiは137×74.9×18.9mmで液晶は3.25型、重さは214gだった。一方LLは161×91.4×21.2mmで重さは314g。ワイシャツの胸ポケットにも無理せず入ったDSiと異なり、今度はそれなりに大きくなるので、持ち運びは多少面倒になりそうだ。ただ、定価は2万円で、DSiの1万8900円からほとんど上がっていないのが嬉しい。

 液晶画面も従来とほぼ同じDSiメニューがデカく表示されるだけで、パソコンのように高解像度になってより多くの情報が表示されるわけではない。だが、それがいい。要するに大きな文字で見たいだけなので、高解像度化して字が小さくなるのは本末転倒なのだ。任天堂のサイトで画面サイズの比較ができるので色々見てみたが、DSiとLLでは(大きくなってはいるが)それほど極端に変わった感じがしない。一方、今でもよく使われているDS Liteは液晶が3.0型なので、これとLLを比べると段違いに見やすくなっていると感じる。その意味で、史上最も見づらかったのは液晶が2.0型のGAMEBOY microだ。これはファイアーエンブレムをやっていても目が疲れてのめり込めず、キャラが死のうがどうしようがどうでもよくなって、早々に売り飛ばしてしまった。4.2型なら目にラクなプレイができそうだし、これまでより視野角の広い液晶が使われているようなので、満員電車の中で多少無理な姿勢になっても遊べるだろう。思わず徹底的なやり込みプレイに燃えてしまいそうだ。

 もっとも任天堂は私のような中年老眼ゲーマーのためにLLを開発したのではなさそうだ。もっと真面目な用途、つまり電子ブックとか電子辞書として使う際、あるいはネット閲覧の際にも液晶が大きい方がいいだろうということで、ゲーム以外の用途を意識している気がする。その証拠に、「ちょっと脳を鍛える大人のDSiトレーニング文系編」「明鏡国語 楽引辞典」など、最初から3本の脳トレ・実用系DSiウェアが入っている。また、タッチペンもDSiのものに似て4mm長いだけの96mmのものに加え、ボールペンのような握りやすい形で129.3mmある本格的なものも付属している(写真)。色も黒ではないダークブラウン、ワインレッド、ナチュラルホワイトと3色揃え、中年が情報ツールとして持っても恥ずかしくない落ち着いた感じに仕上げてきた。最近はAmazonのKindleなど電子ブック端末の話題が賑やかなので、任天堂としてもその市場に布石を打っておきたいのかも知れない。

 まあ、ゲーマーの私としては正直あまりそちら側に行って欲しいとは思っておらず、むしろ「LLにGBAスロットが復活していたら、懐かしのゲームも大画面で遊べたのになあ」と、そんなことを考えているわけなのだが。(秋葉好夫)

やっぱり気になる世界最軽量655g、SONY VAIO X


2009年10月26日 00:38 | トラックバック(0)
 10/22、ソニーからVAIO Xが発売になった。最近新製品が多くタイミングが合わなかったため、本欄では紹介しそびれていたのだが、実は個人的に一番気になっていたのがこれだ。発表は10/8だったのでスペック等は既に大分知られていると思うが、発売を記念して改めて紹介してみよう。

VAIOX.jpg
 まず、最大のポイントは薄くて軽いこと。最厚部でも13.9mmでボディはフラットと、まさに紙のノートのよう。これまで薄さの代表例だったMacBook Air(以下Air)も最厚部では19.4mmあって、部分的にはかなり丸っこいので見た目からして大分違う。当然重さも世界最軽量で、Sバッテリーなど最も軽い構成にすれば僅か655g。Airは1.36kgなので丁度半分くらいだ。さすがにSバッテリーだと公称5時間しか持たないので同10時間のLバッテリーが必須だが、これでも745g。Lバッテリーなら実際にも5時間程度は外で使えるだろう。

 また薄さのために多くの端子を切り捨てたAirと異なり、VAIO Xは1000BASE-TのLAN端子やVGA端子も捨てていない。だがLAN端子は汎用品では厚くなってしまうため、特殊な折畳み形状のものを搭載している。そこまでやるかという印象だ。一方どんなに薄くても、物理的に弱くて液晶がすぐ割れてしまうようでは持ち歩けない。そこでXはハイブリッドカーボンの天板や特殊成型のアルミパームレストで筐体を構成し、約150kgfの平面加圧に耐える丈夫さも持っている。これもいい。

 ただし、さすがにこの薄さ・軽さで長時間駆動を実現するためにはCPUパワーは妥協せざるを得ず、店頭モデルではAtomの中でも省電力なZ540(1.86GHz)になっている。VAIOオーナーメードモデルでは2GHzのZ550や逆にクロックの低い1.60GHzのZ530も選べるのだが、仮にZ550にしたところでAtomはAtom。そう高いパフォーマンスは期待できない。だがOSが、軽いと評判のWindows7(Home Premium)で、メモリも2GB(オンボードで増設不可)あることを考えると、ネットブック的に使うなら十分ではという気もする。

VAIOX2.jpg
 そして、遅さを我慢しても買ってみたくなるポイントが豊富にある。まずは液晶。11.1型ワイドでネットブックの10型より少し大きく、解像度が1366×768と高精細、おまけにバックライトがLED、最後のとどめがノングレアであること。ネットブックの天地600ピクセルでは何を見るのでもキツいと日々実感しているし、ピカピカ液晶はショップでは綺麗だが実際には照明や顔が映り込んで見づらいことこの上ない。LEDのノングレア液晶は実は数少ないので、これだけでもかなりグッと来る魅力がある。

 またこのサイズながらUSBを2つ、SDスロットとメモリースティックスロットを1つずつ持っている。個人的にはWebカメラや内蔵マイクには重要性を感じないが、無線LANの11b/g/n対応、Bluetoothが積めること、WiMAXかFOMAの無線WANかを内蔵できることなど、通信機能の充実ぶりは魅力が大きい。のみならずストレージがSSDで、店頭モデルでも64GB。これも面白い。ネットブックは4GBのSSDに始まったのだし、私が今持っているのも16GBしかないため、64GBもあれば結構色々できると思う。またここがニクいのだが、店頭モデルはSSDがUltra ATA接続なので、あまり速くないらしい。しかしオーナーメードモデルで選べる128GB、256GBのSSDは、S-ATA接続なのでアクセスが61%も速いのだそうだ。そう聞くと128GBでいいからS-ATAにしたい......と思いますよね。

 で、最後に私の背中を押しかけているのが、このニッポン製ハイテク技術の塊のような製品が、オーナーメードモデルで最安構成の場合は8万9800円から買えること。SSDを128GBにしてBluetoothを積み、バッテリーをLにした「普通、こうだろう」な構成にしても10万9800円で、そう高くない。さすがに、ありきたりなスペックの3〜4万円台のネットブックと比べると安いとは言い難いが、ちょっと前ならこれだけの特殊なモデルだけに20万円の声を聞いていた筈だ(事実、04年に出た780gのVAIO type 505 EXTREMEは25万円位していた)。今は注文殺到らしいが、不思議でも何ともない。さて私はどうするか。今、非常に困っております。(秋葉好夫)

東芝、ついにメタノール型の個人用燃料電池を発売


2009年10月22日 23:58 | トラックバック(0)
 今日10/22はWindows7発売の日。秋葉原のパーツ街では時計が今日に切り変わる瞬間からDSP版の発売を始めたが、報道を見る限りではちょっとしたお祭り騒ぎだったようだ。VISTA発売の時は白けた雰囲気だった記憶があり、その前のXPの時はそこそこだったがMeなどではやはり白けていたと思う。どうもOSの出来具合と祭りの盛り上がりは関係があるようだ。私もこのブログのために写真を撮りに行こうと夕方までは思っていたのだが、夜になったら眠くて沈没してしまった。無念。

dynario.jpg
 さて同じ22日、これまた画期的な「これぞニッポン製」という製品が発表された。何年か前から出るぞ、出るぞと話題になっていて(『2004年中にも発売』とCEATECで聞いたような記憶がある)、ある意味世界中で期待されていたものだ。ダイレクトメタノール型の燃料電池である。発表したのは東芝で、製品名はDynamo(ダイナモ、発電機)とrio(スペイン語で川)を合わせた「Dynario(ディナリオ)」。とうとう個人でも買えるようになったか! ただし量販店などでは売っておらず、同社直販サイトShop1048(http://shop1048.jp/)での国内限定3000台の発売になる(発売は10/29)。価格は29800円だが、今なら5本セットで3150円する燃料カートリッジが付いてくる。

 この燃料電池、何にでも使えるわけではなく、USB経由で充電できるモバイル機器(主に携帯電話、音楽プレーヤー、ゲーム機か)の充電用。出力はDC5V、400mAしかなく、ノートPCなどにはパワーが足りなくて充電できないし、iPhoneの充電にも使えないようだ。また航空法の関係で、本体は航空機の客室に持ち込めても、燃料カートリッジは貨物室にすら持ち込めない。まだ出来立てホヤホヤの商品なので、色々と制約が多いのだ。それでも、コンセントなど全くない深山の中でも燃料さえあれば充電できるという魅力があり、モバイラーにとっては期待の星ともいえる。

 使い方は以下の通り。まず、燃料注入口のスライドカバーを開けて写真のように燃料カートリッジのノズルを挿し、燃料を注入する。かかる時間は20秒程度。どのくらい入っているかは本体正面のゲージを見れば分かる。次にスライドカバーを閉め、本体とモバイル機器とを充電用の出力ケーブルで繋ぐ。最後に、本体の出力スイッチを押す。すると電気が起こり、モバイル機器の充電が始まって、発電モニター用の青ランプが点く。意外と簡単な気がしませんか。

 発電の原理は、内蔵されている触媒によってメタノールが電子(e-)とプロトン(H+)とに分離され、発生した電子の方が外部へと導かれてモバイル機器を充電する、という仕組み。プロトンの方は空気中の酸素とくっついて微量の水蒸気となって放出される。この時、本体は多少発熱するらしいが危険なほどではない。

 多少残念なのは、まだ発電効率が悪そうな点。本体に注入した分のメタノール(14ml)では、800mA程度の携帯電話を2回しか充電できない。燃料カートリッジ(50ml)を1本使っても携帯電話を7回しか充電できないと言われると、「1充電あたり90円か、高い電気代だなあ」と感じてしまう。燃料もShop1048でしか買えず、コンビニにあるわけではないので、まだまだ実験用の域を出ない。それでも、やはり使ってみたいんだなあ。発電効率は今後どんどん改善されるだろうし、普及すれば燃料価格も下がり、CD-Rのようにどこでも買えるようになるだろう。それには、使う人が増えなくちゃ......というわけで、いち早く入手すべきかどうか、今日は1日考えていた。(秋葉好夫)
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