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2009年8月アーカイブ

 シャープは新しいモバイルインターネットツールのPC-Z1「NetWalker」を発売する。これはネットブックより小さく、iPhone 3Gのようなスマートフォンより大きいが、それらとほぼ同じことができるもので、MIDとも呼ばれる新ジャンルの製品だ。目指しているのは、手軽に持ち運べるサイズであること、パソコンのように起動時間がかからず携帯電話のようにすぐ使えること、どこでもインターネットに繋がることなどだ。

 確かにノートPCは小さくなっても1kg近い重さがあるし、VISTAではあまりの起動時間の長さにうんざりする。その点、本機は161.4×108.7mmというコンパクトサイズで、重さはたったの409g。一方、起動時間はわずか3秒なので、外で調べ物をしたい時、メールチェックしたい時にすぐ使える。これはいい。

 また、QWERTY配列のフルキーボードを搭載しているため、長いメールを打つ時でも親指だけを酷使して辛い入力をする必要がない。液晶もケータイに比べ格段に大きい5型でフルカラー、解像度は1024×600ドットなので一般的なネットブックと同じだ。しかもタッチパネル液晶なので、画面を直接ポイント&ドラッグで操作できる便利さもある。電池は公称で10時間持つということなので、例によって半分と見積もっても5時間。十分だろう。

NetWalker.jpg
 面白いのは、こんなに小さくてもかなりパソコン寄りの製品なので、知識があれば色々いじれそうな所だ。CPUはARM系、メインメモリは512MB、記憶装置は4GBのフラッシュメモリ(ユーザー領域は2GB)。CPUクロックは800MHzで非力に感じられるが、動画再生支援機能を持っているのでWMVファイルの再生などは問題なくこなす。また記憶領域の小ささはmicroSDスロットでカバー。恐らく多くのマニアは16GBのmicroSDを挿しっぱなしで使うことになるだろう。USB端子も2つあるので、最低限の拡張性は確保されている。

 OSにはLinuxの一種の「Ubuntu」のカスタマイズ版を搭載しており、Linux用の豊富なフリーソフトが自分で入れられる。ソフトといえば、Microsoft Officeとも互換性のあるOpenOffice.orgがインストールされているため、会社のWord書類やExcelの資料を外で確認・修正することができる。また、この形を見て電子辞書を想像する人は多いだろうが、まさにそうした使い方もできるようになる。語学や専門分野向けの辞書、文庫やコミックなどのお楽しみコンテンツがシャープから(恐らく有償で)提供される予定だからだ。microSDでの提供か、ネットからのダウンロード販売かはまだ分からないが、いずれにせよこれは便利だ。私も100コンテンツ入りの5万円近い電子辞書を持っているが、実際使うのは国語系・英語系の一番大きな辞書一冊ずつだったりするので、NetWalkerに辞書カードを入れれば実はそれで済んでしまうのだ。デジタルギアを複数持たなくても仕事になるとすれば、それが一番スマートではないか。

 どこでもネットに繋がるといいつつ、現在は11b/gの無線LANだけでWirelessWANを内蔵していない(=どこでも繋がるとは限らない)といった悩みもあるが、USBがあるのでそれも致命傷ではない。想定市場価格も4万4800円と手頃で、ネットに繋がらない私のモノクロ電子辞書より安かったりする。本体は白、黒、赤と3色あるので選ぶ楽しみもある。これは発売日の9月25日が楽しみになってきた。(秋葉好夫)

オリンパスからかなり究極に近いICレコーダーが登場


2009年8月24日 01:14 | トラックバック(0)
 10年近く前、ICレコーダーを初めて買った時のことを覚えている。オリンパスのDS-1という製品で、記録媒体としてスマートメディア(!)を使うものだった。確か定価は3万3000円、付属のスマートメディアは16MB(!)、録音形式は同社独自のというもの。ソリッドステートでデジタルなんだから小型でも音質はクリアなんだろうとワクワクして聞いてみたら、ノイズはあるし音質もしょぼかったので結構ガッカリしたものだ。その後、何かの取材の時に「ICレコーダーの音はマイクロカセットを目標に開発している」と聞き、「ああ、それじゃ仕方がないや」といたく納得したものだった。要はオリンパスのせいではなく、当時の技術目標が低かったのだ。

DS-750.jpg
 あれから随分時間が経ち、バンドブームもあって世の中には非圧縮のリニアPCMレコーダーなんてものが溢れる時代になった。音の分解能を示すサンプリングレートは、音楽CDと同等の44.1kHzかそれを上回る48kHzで当たり前。ICレコーダーも昔のように会議や講演の録音などビジネスユースだけではなく、楽器の練習や屋外の自然音を録り、またそれ自体で音楽を聴くなど、高音質なオーディオ機器のようになってきた。私が10年前に夢みたものがようやく商品になったというわけだ。

 さて9月11日に、同じオリンパスからかなり究極に近いICレコーダーが登場する。Voice-Trek DS-750(左)とDS-700(右下)だ。価格はオープンだが、同社オンラインショップでは2万2800円、1万9800円で予約受付中。2機種の違いは色とmicroSDスロットの有無だけだ。

 どの辺が理想的なのかというと、まず小さいのに音がいいこと。内蔵マイクは新開発だし、マイク周辺筐体(正面・側面のフィルターや背面の開口部)やマイクアンプの設計も見直している。ライン録音時の周波数特性は40Hz〜2万3000Hzとオーディオ機器並み。JAZZのライブなど、とにかく音質を重視して録りたい時には16bit 44.1/48kHzのリニアPCMモードにしよう。ファイルサイズは大きくなるが、非圧縮なので音楽CDに迫る澄んだ音になる。圧縮フォーマットもWMAとMP3形式の2つがあるので汎用性が高く、人に渡しても聞いて貰える確率が高い。

DS-700.jpg
 DS-750/DS-700ともに内蔵メモリが4GBもある(10年前の16MBに比べれば256倍!)ので、非圧縮でも録音時間の心配はない。最高音質のリニアPCMモード・48kHzでも約5時間45分、MP3モードの128kbpsなら約70.5時間も録れるのだ。さらに、DS-750には16GBまで対応したmicroSDスロットがあり、今は16GBのmicroSDカードでも4000円台から買える嬉しい時代なので、メモリー不足に陥る恐れはほとんどないだろう。単4×2本の割に電池寿命が最長51時間と長いのも、実際の使用シーンを考えると有難い。

 DiMAGIC社のDVM技術により、内蔵マイクの指向性を切り替えられるのもいい。少し離れた場所から講演者の声だけを拾うとか、生録で周りの生活音も含めて録るとか、自由に決められるわけだ。ノイズキャンセルも実用的で、低くこもった音がカットされかなり「テープ起こししやすい音」になる。再生スピードは遅聞き10段階、早聞き20段階の中から選べる。ちょっと前まで「早聞き・遅聞きとも3段階」などといった機械が多かったため、ここまで細かく調節できるのは実に便利。しかもテープの早回しと異なり、速度は変わっても音程は変わらないのだ。

 その他、Mac/Windows両対応とか、液晶や操作部が大きくて使いやすそうとか、ニッケル水素充電池が付属していて本体内でUSBから充電できるなど、「これ以上ICレコーダーに何が必要?」と思う充実ぶり。私も、今は音楽用のRoland R-09で取材しておりちょっと大袈裟なので、microSDスロット付きのDS-750の購入を本気で考えている。(秋葉好夫)

BD・HDD内蔵、DVDへの保存もできる三菱の液晶TV


2009年8月21日 04:01 | トラックバック(0)
 さかのぼることウン年前、私の学生時代は友人の家に行くとよくテレビデオが設置されていたものです。私も初めての一人暮らしを始めたときに買ったのはテレビデオでした。
 狭い部屋での一人暮らしに限らず、リビング以外の場所に2台目、3台目のテレビがほしい場合、設置スペースが小さくすんで「見る・録る」が簡単にできる録画機能一体型のテレビは理想的ですが、近年はかつてのテレビデオのような役割を果たしてくれる「コレ!」というものがありませんでした。実際、半年ほど前に田舎から親が上京してきて一人暮らしを始めることになり、録画機能付きのテレビを真剣に検討したのですが、「録画に使えるのがBDメディアだけだと、ちょっとメディア代がかさみそうだな」「HDDだけだと保存に限りがあるし、DVDの視聴もしたいし......」となかなか購入に踏み切れなかったものです。

 この点、三菱電機が10月30日に発売する、世界で初めてBDとHDDの録画再生機能を搭載した液晶TVは「待ってました!」という製品。BDとHDDに番組を直接録画できるのはもちろん、「AVCREC」規格に対応し、HDDに録った番組をDVDメディアにハイビジョンのまま約2時間分、保存することもできます。HDDに予約録画した番組のCM部分を自動でカットして再生・保存する編集機能もあり、使い勝手がよさそうです。テレビスタンド前面部分にBDのトレイが配置されていているのは、操作しやすいのはもちろん、ドライブが水平だとメディアへの記録がより安定するという意味でも好ましく感じました。

 今回、発売されるのは32V型と37V型。売れ筋のサイズですが、 個人的な希望を言うと、この機能でもう少し小さいものがほしいところ。三菱の新機種投入で、録画再生機能つきテレビ市場が盛り上がることを期待しています。(千葉はるか)

1000万画素、HD動画も撮れる防水デジカメがここまで手軽に


2009年8月17日 01:21 | トラックバック(0)
 今年の夏はデジカメが豊作だったため、最近はちょっと特殊な機能を持つとんがったデジカメを紹介してきた。価格帯も4〜6万円とやや高めのゾーンだ。しかし、技術の進歩は売れ筋ゾーンのデジカメにも様々な機能を与え、より一層買いやすい価格を実現するのに貢献しているのだ。

WS80B.jpg
 今回紹介するのは8/27に発売されるペンタックスの防水デジカメ、Optio WS80だが、まずはその価格に注目したい。想定市場価格は2万円台後半で、本日のamazonの予価は2万5020円。もう少し安い店はあるだろうし、出始めがこの水準なら終息期には2万円ちょい位まで下がるかも知れない。ではこのデジカメには大したことができないのか? とんでもない。日本の名門カメラメーカーの製品だけあり、安くても驚くほどの実力派なのである。

 何といっても、IPX8(JIS保護等級8)相当の防水性が最大の魅力。非常に小振りで携帯性のいいサイズながら、水深1.5mで2時間の水中撮影が可能なのだ。値段も手頃なので、あまり気兼ねせず海やスキー場に持ち出せるのがいい。同時にJIS保護等級6級(耐塵形)準拠の防塵性も備えているので、海辺でも砂が入り込む心配がないし、土埃が気になるガーデニングの撮影だってOK。汚れたら水で洗えるからだ。普通のデジカメや高価なデジカメだと、湯気や油が心配な料理の撮影でも活躍しそう。ラーメン食べ比べブログをやっている人なら、それらを気にせず10cmマクロで丼ぎりぎりまで寄って撮れる。このように、防水・防塵デジカメというのはかなり面白い。私もパナソニックのFT1を使ってみたことがあるが、豪雨の中でも平気だし、金魚の水槽の中にも入れられるなど、防水デジカメでしか撮れない写真というのがあるのだ。

WS80W.jpg
 カメラとしての基本性能も立派なものだ。35mmから始まる光学5倍ズームレンズを持った1000万画素デジカメで、液晶は2.7型と大きめ。レンズが出ない屈曲光学タイプのデジカメだと光学ズームは3〜4倍が多く、撮影中にもう一歩寄りたいということも多いので、5倍は有難い。また1280×720ピクセルで30fpsという滑らかなハイビジョン動画も撮れる。記録媒体は33.6MBの内蔵メモリーとSD/SDHCカードなので、値段も安く入手しやすい。流行りの顔認識も32人まで、横顔もOKだ。目をつぶっていたら警告する「まばたき検出」まで付いている。「トイカメラ感覚で遊ぼう」(製品サイトより)ということで、撮った写真にかなり極端に彩色したり、強めのソフトフォーカスをかけたりすることも本体だけで可能だ。防水デジカメにこれ以上何が必要だろう?

 勿論良いことばかりではなく、光学式手ぶれ補正がないのは泣き所。電子式手ぶれ補正やISO6400を上限に感度を上げる「高感度ぶれ軽減モード」はあるが、そこまで上げると今度はノイズが気になりそうだ。暗所での画質には期待できない。動画もサイズの大きいAVI形式での保存になる。だがそれらを考慮に入れても、防水デジカメを持っていないのなら価格との見合いで十分買える1台だと思う。(秋葉好夫)

東芝、Blu-ray Disc機器を09年内に発表。更に広がるBDの世界


2009年8月15日 23:53 | トラックバック(0)
 地震や台風で散々だった今年のお盆休みだが、皆さんはいかがお過ごしだっただろうか。私の夏休みはどこにも出ずに、これまで「撮り」ためたデジカメ写真の整理や、Blu-ray Disc(BD)レコーダーに「録り」ためた番組の整理で終わってしまった。特にBDレコーダーの方はHDDが500GBしかないのに400GB以上録画してしまい、一時は残容量が80〜90GBなんてことになって、慌ててBDに書き出す日々であった。ただ、どうせBDで永久保存するなら要らない所はカット編集して綺麗な形にしたいし、録画した日付順にダラダラと書き出すのではなく同じ番組は1枚に集めたい。そんなことをやっていると、案外時間もかかるのだ。それで結局、得たものはといえば「フジテレビTWOでやっている70年代の『夜のヒットスタジオ』は、上手に編集すると1層25GBのBD1枚にSR画質(SONYの標準画質)で9回分入るが、残念ながら10回分は入らない」という無駄知識だったりするのだが......。

 さてこのように、私にとってはすっかり生活に溶け込んでいるBDだが、これまで東芝からはBD関連の製品が出ていない。次世代DVD戦争という言葉で随分騒がれたので皆さんもご記憶のように、東芝はDVDの発展形であるHD DVD規格を推進していたからだ。私もHD DVDが再生できるドライブと、映画ソフトを何本か持っている。だが同社は08年2月にはHD DVDレコーダー、プレーヤーなど関連事業を終息させ、それ以降はHDDやSDカード(2010年春には最大64GBのSDXCカードを出すそうだ)、DVDなどの記録メディアを中心に展開してきた。

 しかしこの8月10日に同社は、BD規格の検討や策定を行う組織、Blu-ray Disc Association(BDA)への加盟を申請した。昨今のBD機器市場の拡大やユーザーニーズを踏まえた結果、新しい記録メディアの一つとしてBD対応機器を商品化するためだという。プレスリリースによると、まず年内を目処にBDプレーヤーやBDドライブ内蔵のノートPCを発表する予定。......ということはこれに続き、来年には録画機も続々出てくるということだろう。これは非常に歓迎すべきニュースである。ネット上にはこれに関し色んな議論があるが、次世代DVD戦争に勝ったの負けたのという話はもはやどうでもいい。消費者としては、東芝というビッグプレーヤーの参戦で更に魅力ある商品が増え、便利な機能競争が進み、その結果日本企業の主導でハイビジョンの世界が広がることは単純にいいことだと思うわけだ。

 私が初めて買ったDVD/HDDレコーダーは東芝のRD-X3だった。操作性にちょっと癖はあるものの、慣れれば知識次第で色んなマニアックなことができる面白い機械だった。今、VARDIAのフラッグシップ機はHDDを2TBも積んでいて、さらにUSBの外付けHDDで容量が手軽に増やせる。また「XDE」高精細技術で、SD画質のコンテンツも綺麗に見られる。こんな面白い録画機にBDが載ったら、それは鬼に金棒ではないか。年内のBD再生機は小手調べとして主に価格に注目し、来年以降どんな凄い録画機が出てくるか、私は今からそちらを楽しみにしている。(秋葉好夫)

世界初の裏面照射型センサー搭載で夜に強いSONYのデジカメ


2009年8月10日 02:24 | トラックバック(0)
 今年の夏は3Dデジカメなど相当とんがったデジカメが発売されており、ワクワクする毎日だ。そしてコンパクトデジカメにも、世界初のこんな商品が登場した。SONYのCyber-shot DSC-TX1(下の写真)と、沈胴型のWX1シリーズだ。

 何が凄いのかというと、2008年6月に発表されたばかりの最新CMOSセンサー「Exmor R」(エクスモア アール)をデジカメとして初めて搭載したことだ。通常の表面照射型CMOSセンサーは、手前に配線、奥に受光面があり、レンズが集めた光も配線に阻まれて一部しか受光面に到達しない。そのため暗所では電気的に感度を上げ、ブレないようにするのだが、当然そこにはノイズや偽色の問題が発生する。一方この裏面照射型はまず受光面があり、配線はその裏に付いている。レンズが捉えた光はほとんどが受光部のフォトダイオードに届くため、感度が従来の2倍もあるのだ。

TX1series.jpg
 デジカメで何を撮るかは人によって違うだろうが、コンパクトデジカメの場合は室内でのパーティーや宴会、カラオケでの出番も多そうだ。夏なら花火大会やキャンプファイヤーもあるだろう。また室内というのは人間の目には明るく感じられても、実は結構暗い。つまり、暗所に強いデジカメというのはそれだけで活用範囲がかなり広いのだ。今回の新機種ではセンサー部でノイズが1/2になり、さらに「手持ち夜景モード」では高速連写した6枚の画像を高精度に合成することでノイズが1/2になるため、暗所での色ノイズは従来機の1/4。これはもう「夜の帝王」と呼んでもいい。

 TX1とWX1では薄型のTX1に注目が集まりそうだ。9/4発売、価格はオープンで、想定市場価格は4万3000円。これは従来のTシリーズの後継機で、T90とT900のうちT90とほぼ同じ筐体を使っている(35mmからの4倍ズームという辺りも一緒)。T90は最薄部が13.9mm、センサーは1/2.3型1210万画素CCD。一方TX1は最薄部が14.1mmと僅かに厚くなり、センサーは1/2.4型1020万画素CMOSなので、画素数は減少した。だが改良点も多く、T90では220枚だったバッテリー寿命が250枚に増加。また3.0型液晶部分の強度は強化ガラスにより2倍に向上した。

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 このサイズでMPEG-4のハイビジョン動画が撮れるとか笑顔認識などの機能は前機種同様だが、新たに加わった機能も多い。目玉はフルサイズ画像で秒間10コマという高速連写ができることと、カメラを上下・左右に振るとパノラマ写真が撮れる「スイングパノラマ」機能。後者は特にユニークで、普通はカメラを構えたら「脇を締めて、闇夜に霜の降るごとくゆっくりシャッターを押す」のが常識なのに、「シャッターを押したままカメラをぐるーんと横方向や縦方向に一振りする」のである。すると、短冊状に高速連写された最大100枚の画像が内部で合成されて、最大画角185度のパノラマ写真が出来るのだ(WX1では256度)。これなど高速読み出しのできるCMOSと高速画像処理エンジン、手ぶれ補正機能の三位一体でないと成り立たない凄いワザである。昔は人間が一脚のようにくるくると回って何枚もの写真を撮り、それをPhotoshopで手作業で合成したものだが、もうそんなことは必要ない。私はパノラマ写真が好きなのでこの機能にはかなり期待している。

 既にTX1がかなり欲しくなっているのだが、不安なのは少し大型で液晶も3.5型のT900の筐体を使った(例えば)TX2なんてのが秋頃に出てしまうんじゃないかということ。T90よりT900の液晶の方が圧倒的に綺麗なので、本当に理想的なのはT900+Exmor Rという新機種なのだ......。ま、これは極めて贅沢な悩みではあろう。(秋葉好夫)

プロジェクターになる世界初のデジカメ、ニコンから登場!


2009年8月 6日 23:53 | トラックバック(0)
 ニコンから世界初のとんでもないデジカメが出た。COOLPIX S1000pj、名前のPJが表す通り何とプロジェクター内蔵なのだ。ボディ中央に投射用のレンズがあり、撮ったばかりの写真を自宅や旅先のホテルの壁などに大きく映して大勢で楽しめる。プロジェクター用のリモコンや投射スタンドも付属。いっぱしのデジカメ通のつもりでいたが、プロジェクターを内蔵するというアイデアは全く思いつかなかった。3Dデジカメにも驚いたが、いやはやこれにもビックリだ。

nikonS1000pj.jpg
 プロジェクターとしては、5型(カメラからの距離26cmの場合)から40型(同2m)のサイズで投影できる。プロジェクターというのは強い光を出すため非常に熱くなり、デジカメにはあまり強力な光源は入れられない。ホームシアター用のプロジェクターだと80〜120型相当のサイズでも映せるため、最大で40型というと小さく感じるが、40型プラズマで毎日テレビ番組を見ている我が家からすれば、「いや、40って結構大きいよ?」と感じられる。解像度はVGA(640×480)、バッテリーでの連続投影時間は約1時間。通例、バッテリー寿命はメーカー公称値の約半分とされるため、仮に30分しか連続投影できないとしても、素人のデジカメ写真を観賞する時間としてはほぼ十分だと思う。

 一方、明るさは最大10ルーメンで、これは非常に小さい数値。少人数でのプレゼン用のポータブルプロジェクターでも1000ルーメン位はあるし、ホームシアター用だと2000〜3000ルーメンが普通だからだ。住友3Mから8/21に発売されるLED光源のポケット・プロジェクターMPro120が12ルーメンで、本機はそちら側に近い。従って窓のカーテンを閉め、ある程度部屋を暗くして見る必要があるだろう。しかし、それはそれで昔みんなで8mmやスライドを見た時のような楽しい空間になる気がする。ニコンサイトには「写真に物語をつけて投影し、お休み前の読み聞かせに」「水族館で撮影した動画を投影して部屋にデジタル水槽を」など、暗さを前提とした(逆手に取った)提案がされており、この辺も新しい製品ならではの面白さだと思う。また「風景画の下絵作りに」というのはドンズバの提案であろう。私などはつい、「PPTのデータをVGAサイズで作ってJPEGでSDカードに保存しておけば、スライドショー再生するだけで簡単なプレゼンに使えるよなあ」などと夢のないことを考えてしまうが、そんな仕事頭ではない発想豊かな人の方が本機を楽しく使えそうだ。

 純粋なデジカメとして見た時には、広角28mmからの光学5倍ズームを積んだ1210万画素の屈曲型デジカメ(レンズが飛びださない)で、液晶は2.7型とまずまずのスペック。基本の光学式手ぶれ補正に加え、ぶれそうな時にはカメラが2枚を自動的に撮影して電子的にぶれを補正するとか、被写体の動きを感知すると自動的に感度を上げてぶれを抑えるなど、カメラとしての基本もしっかりしている。最近のコンパクトデジカメらしく顔認識やターゲット追尾、2枚を自動撮影して目をつぶっていない方を残す「ぱっちり目モード」など、はやりの機能も一通り押さえている。9月発売予定で、価格はオープンだが想定市場価格は5万2000円の予定。前述の3MのMPro120が5万8000円以上するため、本機はこの機能にしては安い気がしてならない。うーむ、欲しい!! (秋葉好夫)

業界初、書き込み可能なポータブルBDドライブ登場


2009年8月 3日 01:58 | トラックバック(0)
 Blu-rayディスク(BD)はDVDに比べると、ドライブもディスクもまだ高い。量販店サイトで見ると、25GBの片面1層のBD-R(1-4倍速)の1枚当たり単価は350〜450円程度。だいぶ下がって来たが、もう少し安くなれば普及は更に加速するだろう。ドライブも同様。出始めの頃に等倍速の外付けドライブを11万円で買った私からすれば、PC内蔵用の8倍速記録ドライブが2〜3万円で買える現状は嬉しくはあるのだが、やはりもう一声欲しい。なぜならDVDドライブ(内蔵用、バルク品)であればDVD±R24倍速記録の高速機が4000円以下で買えてしまうからだ。

MAL-BDP02U2_hontai.jpg
 ところで、BDドライブにはまだポータブル型はほとんどない。あっても基本はDVDドライブで、BDに関しては読み出しができるだけだった。だがネットブックや1スピンドルの低価格ノートPCが売れている昨今、PC全体のバックアップを取ったりするのに、手軽なサイズで25GB、50GBの大容量を活かせるドライブのニーズは日増しに高まっている。そんな中、とうとう7月末に業界初の記録可能なポータブルBDドライブが登場した。それがMAL-BDP02U2だ。価格は2万4800円と手頃。発売元のMARSHALはHDDケース、USBのHDD接続ケーブルなど、ストレージ系周辺機器や自作パーツを主に扱っている会社だ。

 今回のMAL-BDP02U2はW135×D145×H20mm、304gという薄さ・小ささながら、1層・2層のBDを始めほぼ全てのディスクに書き込みができる。記録可能なディスクと速度は、1層のBD-R/REが2倍速、2層のBD-R/REが等倍速。DVD±Rが8倍速、DVD±R DLが2〜2.4倍速、DVD±RWが4倍速、DVD-RAMが5倍速。CD-R/RWは8倍速。書き込みははっきりいって遅めだが、1台で13種類ものディスクに記録でき、特にBDに書き込める長所は何物にも換えがたい。

PortableDrive_hako.jpg
 また、手軽に使えるのもいい。Windows VISTA/XP/2000ではドライバーのインストールは不要、付属のUSBケーブルで繋ぐだけで動作する。ACアダプターも付属しているが、USBバスパワー給電に対応しているので、CDやDVDなど「普段使い」の時はUSBケーブル1本でいい(BDの再生・記録を行う際には青紫色レーザーが電力を必要とするのか、ACアダプターが必要になる)。またポータブル型やノートPCのドライブにはトレイ式が多く、下から手で支えながらディスクをセットして更に手で押し込むという動作が必要になるが、本機は安価ながらスロット・ローディング。片手でディスクを出し入れできるし、デザインもすっきりしている。

 手軽といえばもう一つ、本機には付属ソフトが一切付いていない。BDやDVDの記録・再生ソフトは別に買うと高いので、何も持っていない頃には付属ソフトが有難いが、長く自作をやっていると同じようなソフトが何本もたまってきて無駄を感じる。その点、ソフトもないが値段も安いというのは良い割り切り方だ。幾つか手持ちソフトがある中級者向けといえよう。ところで、本機を繋いでネットブックでBD映画を楽しもうと考えている人は要注意。今のネットブックのチップセットはほぼ100%グラフィック能力が貧弱な945GSEなので、ネットブック側の能力不足でコマ落ちや停止が予想される。その辺も分かっている中級者向きなのだ。最後に、本機は既にWindows7(RC版)でも動作確認しているそうなので、その点は安心だ。(秋葉好夫)
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