| 最初は反対されたウォークマン
昭和56(1979)年7月、プレスマンを改造したウォークマン第1号は井深と盛田の絶大なる支持を得て発売された。
しかしウォークマンの発売には、井深と盛田以外の大半が難色を示していた。録音機能のないものが売れるのか、というのがその意見。それに対して盛田は、「自分の首をかけてもやる決意だ」とまで言ったという。
当時70歳を過ぎていた井深と60歳に近かった盛田。この二人の、自分の年齢や、過去の偉業にとらわれることのない、好奇心に満ちあふれた感性がウォークマンというヒット商品を生み出したのだ。
ところでウォークマンというネーミングは、若いスタッフのアイデアであった。当時スーパーマンが流行していたことと、基になった機種がプレスマンだったことから思いついたという。屋外に持ち出して、歩きながら楽しむという意味も含まれていた。
「ウォークマン」は正しい英語として認定
しかし、ウォークマンは和製英語である。そこで海外の販売会社は、このネーミングを使いたくないと言ってきた。そしてアメリカでは「サウンドアバウト」、イギリスでは「ストウアウエイ」、オーストラリアでは「フリースタイル」という名前を付けて売り出してしまうのだ。
しかし、日本でのウォークマンの人気が高まり、来日した外国人がおみやげとして買っていくようになると、いつしかウォークマンのネーミングは海外でも認知されるようになっていった。
そこで盛田は「こうなったら世界中でウォークマンという名称を使おう」と決断し、全世界で名称は「ウォークマン」に統一されることになる。
そして1986年にはイギリスの権威ある英語辞典『Oxford English Dictionary』にも「ウォークマン」は掲載され、正しい英語として認定されるまでになった。
了
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